Fura-2 と Fluo 4 の違いは何ですか?
共有
Fura-2とFluo-4の違い
Fura-2とFluo-4 はどちらも細胞内カルシウム (Ca 2+ ) 濃度の測定に使用される蛍光指示薬ですが、特性と用途が異なります。以下に、それらの主な違いを示します。
化学構造とメカニズム
- Fura-2は比率指示薬です。つまり、2 つの異なる波長 (340 nm と 380 nm) で励起することができ、これらの波長での蛍光強度の比率を使用して Ca 2+レベルを計算します。この特性により、指示薬の濃度、細胞経路の長さ、または染料の漏れによる影響が少なく、より正確な測定が可能になります。
- Fluo-4 は単波長指示薬で、約 494 nm で励起され、約 516 nm で蛍光を発します。蛍光強度は Ca 2+濃度とともに増加するため、使用は簡単ですが、染料濃度の変化や光退色の影響を受けやすくなります。
感度と特異度
- Fura-2 はCa 2+の変化に対する感度が高く、広範囲の Ca 2+濃度を測定できます。特に、細胞内 Ca 2+レベルの微妙な変化や急激な変化を検出するのに便利です。
- Fluo-4 はFura-2 よりも感度は低いですが、より明るい蛍光信号を提供するため、より高い Ca 2+濃度の検出や、強い蛍光信号が望ましい用途に適しています。
アプリケーション
- Fura-2は、広範囲の濃度にわたる Ca 2+動態の正確な定量化を必要とする研究、特に Ca 2+レベルの急速な変化や小さな変化を伴う研究で広く使用されています。
- Fluo-4 は、高スループット スクリーニングや、共焦点顕微鏡を使用して Ca 2+波やスパークを視覚化する場合など、高輝度と使いやすさが重要なイメージング アプリケーションに適しています。
光退色
どちらの染料も光退色しますが、同様の条件下ではFluo-4 の方がFura-2よりも急速に退色する傾向があります。これは、長時間の画像化実験や強い照明を使用する場合に影響を及ぼす可能性があります。