減光フィルター(NDフィルター)
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ND (減光) フィルターは、光の色に影響を与えずに、すべての波長の光の強度を均等に減らす光学フィルターの一種です。カメラ レンズ用のサングラスのようなものですが、単に暗くするのではなく、色のバランスを保ちながら暗くします。NDフィルターは、さまざまな効果を実現するために、写真やビデオ撮影でよく使用されます。
NDフィルターの用途:
- シャッター速度を下げる:明るい日光の下では、絞りを広くしたりシャッター速度を速くしたりすると、露出オーバーの画像になる可能性があります。NDフィルターを使用すると、シャッター速度を遅くして、滝やボケ効果のモーション ブラーなどのテクニックを活用できます。
- 被写界深度をコントロール:明るい条件では、最小の絞りでも、希望する被写界深度が得られない場合があります。NDフィルターを使用すると、適切な露出を維持しながら、より広い絞りを使用して被写界深度を浅くすることができます。
- ビデオ撮影:ビデオでスムーズで映画のようなモーションブラーを実現するには、シーンを露出オーバーにすることなくシャッタースピードを遅くする ND フィルターが不可欠です。
- 長時間露光写真:光の軌跡や星の軌跡を撮影するなどのクリエイティブな効果を出すために、 ND フィルターを使用すると、露出時間を大幅に延長できます。
NDフィルターの種類:
ND フィルターには、光量低減能力に応じてさまざまなタイプがあり、光学密度 (OD)値によって分類されます。
- 固定 ND フィルター:フィルター全体の密度が一定で、特定のレベルの光量削減を実現します。一般的なオプションには、ND2 (1 ストップ)、 ND4 (2 ストップ)、 ND8 (3 ストップ)、 ND16 (4 ストップ) があり、数字が大きいほど光量削減が大きくなります。
- 可変 ND フィルター:調整可能な密度を提供し、特定の範囲 ( ND2-ND4、 ND4-ND8など)内で光の減少量を制御できます。
- 段階的 ND フィルター:フィルター全体で段階的な密度の変化があり、通常は、明るい空を暗くしながら前景を適切な露出に保つなど、シーン内の露出の違いを調整するために使用されます。
- 逆グラデーション ND フィルター:グラデーション ND フィルターに似ていますが、密度の変化が逆方向になるため、前景を暗くしながら空を明るくするのに便利です。
考慮すべき追加要素:
- 材質:ガラス ND フィルターは画質が優れていますが、重く、高価です。樹脂 ND フィルターは軽量で手頃な価格ですが、若干の色かぶりが生じる可能性があります。
- 形状:丸型 ND フィルターが最も一般的ですが、特定のフィルター ホルダーには角型フィルターも用意されています。
- コーティング:マルチコーティングされた ND フィルターは反射を最小限に抑え、画質を向上させます。
適切な ND フィルターの選択は、特定の用途と希望する効果によって異なります。選択する際には、意図する光量の削減、予算、希望する機能を考慮してください。